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貯金のコツはここにあった! 行動経済学の教授に聞く500円玉貯金を成功させる方法

お金 2018/12/20
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貯金を始めるのは意外と簡単なもの。続けるのが大変なんですよね。でも500円玉貯金なら続けられそうな気がしませんか? 実際、貯金が苦手な人でも続けやすいという話も……。そこで、専門家に500円玉貯金を成功させるためのアイディアをいただきましょう! 

感情や心理などの側面から人間の経済活動を分析する“行動経済学”に精通する桃山学院大学経済学部の中村勝之先生に教えていただきました。

貯金が苦手でも、500円玉貯金なら簡単にできると聞いたのですが……

「まずその前に、なぜ貯金ができないのかを考えてみましょう。

たとえば息抜きに使うスマホや、お酒を飲んだり牛丼を食べたり、化粧品を買ったりカフェに行ったりという気分転換、ガス抜きにはお金がかかりますよね。もし仕事が忙しすぎてそんな暇がないと、倒れたり鬱になったりしてしまうかもしれません。つまり、お金というのはそもそも使うことが大事、いわば“使ってナンボ”のものなんです。それを前提としてください。

では、なぜ貯金ができないかというと、ダイエットができないっていうのと同じことです。基本的に人間は“我慢”ができない存在なんです。将来のある時点の痩せた自分よりも、今スイーツを食べたい自分の楽しみを優先するものです。これを行動経済学の言葉では『時間非整合性』といいます。

貯金もそれと同じで、500円持ってるけど今使わないでおこう、息抜きしないでおこうっていうのは“我慢”になるんです。つまり“貯金=我慢”という認識、刷り込みがあるわけです。いままで貯金していなかった人が貯金しようとすると、それは“我慢”をすることになる。将来の貯金の使い道とそれを実現するための我慢を比べたとき、我慢は避けたいという人間の心的傾向を『現状維持バイアス』といいます。人間は今までのスタイルを変えることに抵抗があるものなんですね」

では、貯金するにはどうしたらいいんでしょう?

“我慢”しないことですよ。

計画の具体的内容などを『フレーム』と行動経済学では言うのですが、このフレームが、自分を縛ることがあります。

ダイエットの例でいえば、ダイエットを始めたのに友達に誘われてスイーツを食べに行ったら、計画が頓挫したことになって凹むでしょ? 凹むような計画を立てていては、実行できるわけがないんです。」
落ち込む 後悔
「貯金も同じで、目標や使い道を先に決めるのは悪くないんですが、実現できなかったときに凹むようだと、自分にとっての足かせになります。自分が凹むような計画はダメです。自分の生活スタイルに合っていないと続けるのが難しいんです」

続けるためには、

・自分が凹まない貯金法を見つけること
・自分の生活サイクルに貯金の習慣を組み込むこと


これが実行するためのカギになるようです。

「500円玉貯金はただ財布に500円玉を残しておいて貯金すればいいのだから苦にならない、つまり我慢がしやすい、ハードルを下げた貯金法だといえるでしょう。

でも、もしも500円玉貯金が自分には合わないという人なら100円玉貯金でもいいし、たとえば喫煙者なら2日に1回、煙草を買ったつもりの“つもり貯金”でもいいんです。

大事なのは、自分の生活スタイルに合う方法でやること! ハードルを下げて日常生活に落とし込むこと、自分が凹まない方法、つまり“フレーム”を見つけることです。たとえばアスリートは他の人より練習量が多くても、それが自分にとっての当たり前だと思うからストレスを感じることは少ないと思います。

貯金を自分にとっての“当たり前”にしてしまうこと、そのくらいの気持ちで取り組んでみましょう」

なるほど! では、おすすめの貯金法はありますか?

「記録ダイエットのように、貯金も記録してみてはどうでしょうか。

ポイントは、目先を替えることです。たとえば、いくら貯金したという金額(円)ではなくて、貯金箱の重さ(グラム)を記録していくのです。

金額は定めずに、自分がその日に入れられる金額を貯金箱に入れて、貯金箱の重さを量ってそれを記録します。人間は“増えていく”ものに喜びを感じるので、とにかく貯金箱が重くなっていくことを嬉しく思うでしょう。

単位を替えることで目先を変え、貯金箱の重さが増えていくことを自分が“選んでいる”という気持ちで、貯金を習慣づけていけばよいのです。意識が自然とそちらに向かっていきますよ」


貯金といえば目標設定・計画・実行というイメージが強いかもしれませんが、斬新で興味深いお話をうかがうことができました。確かに、貯金箱に入れた金額を毎日チェックするより、貯金箱の重さを量るほうがずっと楽しそうですね! 貯金なんて自分にはできない……と思う人も、ぜひ500円玉貯金にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
計量
《取材協力》
中村勝之教授
桃山学院大学経済学部経済学科教授。ミクロ経済学・マクロ経済学を主軸にしながら行動経済学・地域経済学・教育学など、気の向くまま研究・教育を実践している。
http://www.andrew.ac.jp/
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