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20代女子のルームシェア事情を覗きに行ったら、尊みにあふれていた

小ネタ 2018/4/12
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みなさんは「ルームシェア」に対してどのようなイメージがありますか?

わたしはというと、ドラマの影響のせいか「快活で仕事に一生懸命、だけど恋愛下手でちょっと抜けている女の子」と、「穏やかな性格で仕事もほどよく頑張っていて、家事や整理整頓が得意な親友」のルームシェアに憧れたものです。

恋愛に臆病な主人公が一歩踏み出せずにいると、親友がハッとするような発言で背中を押してくれたり、ようやく動き出した恋に強力なライバルが現れて落ち込んでいるときには、温かい紅茶と優しい言葉でそっと寄り添ってくれたりするんですよ! 最高じゃないですか。
キッチン
でも、実際にはいくら仲が良くっても、一つ屋根の下で共同生活を送るとなると、

「わたしが取っておいたプリン、食べたでしょ!?」とか、
「わたしばっかり掃除してない!?」とか、
「今日は静かに寝たいのにうるさい……」とかとか。

いろんなトラブルが起こりそう……!

ルームシェアには憧れるけど、人間関係がうまくいくか不安な人は多いはず。ならば実際にルームシェアをしている人たちに、その実態を聞いちゃいましょう。
ということで、お話しを伺ったのはこちらのお二人!
なみさんとちまきさん ▲なみさん(写真左)と、ちまきさん(写真右)です!
なみさん:25歳。お菓子や飲食系のパッケージデザインを手がけるデザイン事務所に勤めるデザイナー。
ちまきさん:同級生の24歳。IT企業勤務の企画職。

お二人は小学校から仲良しという、いわゆる「幼なじみ」。去年の秋から、ルームシェアを始めたそうです。しかも、暮らしているのは一軒家だっていうじゃないですか! なにそれめっちゃいい。

今回は、お二人が共同生活をしているご自宅にお邪魔して、ルームシェアのことを根掘り葉掘り聞いていきます!


築35年、駅徒歩5分、家賃10万の一軒家で始めた幼なじみとのルームシェア

なみさんとちまきさん
――ということで、ぶっちゃけルームシェアってどうですか? という話を聞きにきました。本題に行く前に、そもそもお二人はどうしてルームシェアを始めたんですか?

もともとは、三人で暮らす予定だったんです。小学校からずっと仲のいい幼なじみが私たちのほかにもう一人いて。地元である元住吉をテーマにした『もとすみマニアックず。』というフリーマガジンを三人で作っているんです


フリーマガジンの打ち合わせなどで三人が集まる機会が多くて。でもみんなで集まれるのは夜中とかになっちゃうし、予定を合わせるのも面倒だし……。『だったら一緒に住んじゃう?』って。みんな社会人になったし、いいタイミングだと思って


――めちゃめちゃたのしそう〜〜!!
なみさんとちまきさん ▲「ついさっきまでバタバタと掃除してたんだよね(笑)」と話す二人
――でも、実際に住んでいるのはお二人だけですよね?

物件を探しはじめて間も無く、もう一人の子が当時の仕事を辞めることになったんです。転職活動で忙しくなるし、金銭面も一時的に不安定になるからと、その子は実家に残ることになりました

雑誌 ▲神奈川県川崎市の元住吉で育った三人が大学時代から企画・制作しているフリーマガジン『もとすみマニアックず。』
――そこから二人での物件探しが始まるわけですね。どんな条件で物件探しを?

それぞれの職場から30分圏内で、駅徒歩10分以内。家賃は一人5万円くらいで収まるように、10万円以下の物件を探しました

最初は谷根千(谷中・根津・千駄木、周辺の文京区から台東区にかけてのエリアの総称)で探していたんですけど、なかなか見つからなくって……。谷根千以外のエリアも視野に入れたところ、ぽつぽつと候補がでてきました

間取り ▲選び抜いて決めた物件の間取り。小田急線沿線の駅から徒歩5分の3LDKで家賃10万円。築35年だというが、それにしてもこの条件でこの家賃は破格……!

今の物件を決めるまでに、三人で内見したのが4軒、二人で見に行ったのは6軒ですね

風呂 ▲二人のお気に入りだというタイル貼りのお風呂場
――この物件の決め手はなんだったんですか?

リビングとは別に二人の部屋がきちんと分かれていて、プライバシーが保てるというのが大きいですね。見に行った物件の中には、部屋が二つあるように見えて、実は繋がっているところとかもあったので……。あとはバストイレ別でリビングが広めなど、さっきの基本条件以外に細かい条件もすべて当てはまっていたところですね

キッチン ▲キッチン壁のタイルも、レトロ柄でとってもかわいい

二人ともレトロな雰囲気が大好きなので、和室もあってちょっと古い感じがすごく気に入ったんです。新しい物件にはなかなかないような、タイルとかドアとか!


一度だけ築浅でピカピカのファミリー物件も見に行ったんですけど、二人とも『なんか違うね』となって。この物件は、私たちにとっては奇跡に近い物件だったんです(笑)

一緒に暮らせば興味や知識、アイデアは倍に膨らむ

キッチン
――実際に一緒に住んでみて、二人が思うルームシェアのいいところってどこですか?

何か特別なことがあるわけではないんですけど、何気ないニュースに突っ込んだり、二人でギャーギャー言ったりしながらテレビ見ているのとか、すごくたのしいです

この前も、一人じゃ絶対に見られないホラー映画を二人で見たんですよ。先にネタバレ記事を読んで、『ここで来るよ!』とか言いながら二人で喋り続けることで、なんとか最後まで見られました(笑)

アレはよかったよね(笑)

――完全にいちゃついてて最高です。
なみさんとちなみさん ▲茶色いテーブルは二人のお手製。ホームセンターで買った板を塗装して作ったのだとか

あとは、回覧板?

――回覧板?

普通に回覧板が回ってくるんですよ。サインして隣の人に回して……って、やってます(笑)

――実家感すごい! なんだかちょっとほっこりしますね、回覧板(笑)

あとは、なんだろう。朝に二人でお弁当を作って、朝ごはんも一緒に食べられるのはルームシェアだからだと思います。『今週は最低3回お弁当を作ろう!』と決めても一人だとなかなか続かないけど、二人一緒だと続けられますし

一人だったらとっくに心折れてたんじゃないかな(笑)。最近値上がりしている野菜も、割り勘すればそれほど高くないし、二人で分ければ食材を余らせることもないし

――まさに「苦しみ半分、喜び二倍」の世界だ……!
本棚 ▲お互いの本を共有することで、興味や知識の幅が広がるのも「いいところ」だと言う
――逆に、ルームシェアのここが大変だなーと思うことはありますか?

私は朝の洗面所問題かな。出社時間が一緒なので、準備の時間帯もまったく一緒で。鏡を見ながら支度したほうがなにかとスムーズじゃないですか。でも、独占することはできないので

たしかに。あとは『今日お風呂に入る・入らない』とか、『お風呂に入るとしたらどのタイミングか』を、確認しあって動く必要はありますね。『今日は帰りが遅くなるって言っていたし、きっと明日の朝シャワーを浴びるだろうから、わたしは夜のうちに入っちゃおう』と

――『ほうれんそう(報告・連絡・相談)』が欠かせないやつですね。

そうですね。でも連絡自体はいつも取り合っているので、『ほうれんそう』自体が大変ってことはないです。あとは……電気代に悩まされてます

ああ〜、電気代……!

ボード ▲リビングに貼りだされた「電気の消費電力高いリスト」

冬場なので多少は仕方ないと思いつつ、今まで実家暮らしだったので『こんなにかかるの!?』と驚きました。ルームシェアを始めて最初の請求を見てびっくりしちゃって、すぐに家電の消費電力一覧を作りました

このおかげで二人とも『自分の家』に対する節電の意識を持つようになったよね



「ルールを設けない」ことで、ケンカの火種を作らない

――これが一番聞きたかったんですけど、一緒に住んでいて相手にムカつくことってありません?

ストレートですね(笑)

一緒に住み始めてまだ半年ほどですが、ケンカは本当にしてないですね。一緒に暮らすうえでのルールも特に決めていません。ルールがないと『ルールを破る』こともないので、怒ることがないんですよ

そもそもケンカになるような火種がないというか。例えばどちらかが電気をつけっぱなしだったとして、相手に『つけっぱなしだったよ』と知らせはするけど、お互いに自分が悪いことなので『ごめんなさい』で終わる

ちまきさん ▲「いちおう契約者はわたしなので」と、家賃や公共料金の支払いはちまきさんの担当

お互いに多少だらしない部分があるとわかっているので、ルールを作ると逆にケンカになると思っているんです。なるよね? 絶対(笑)

なる(笑)! チクチク言われるの、嫌だもんね。唯一のルールらしいルールは『朝8時になっても相手が起きてなかったら起こす』ということくらいかなぁ

――ルールを作らない、というルールで生活している訳か……。でもそうやって明確なルールがないと、『ここ、もっとこうしてほしいのに!』みたいな不満が出てきそうですけど、それもなく?

あ、一回だけ『もう靴買うの禁止!』って言われたことあります

なみさん ▲「でも、また一足買っちゃった……(笑)」

言ってない、言ってない!! ただ、『しまっていい?』って聞いただけ(笑)

玄関にある靴の9割がわたしのものなんですよね……。すみません、片付けます!

ちゃんとしまってくれれば、大丈夫です(笑)。あ、あとなみちゃんは水をめっちゃ飲むんですけど、そのコップをいろんなところに置きっぱなしにするんですよ

たしかに、めっちゃ飲む(笑)! こないだも洗面所にガラスコップを置いていたら、後ろから『危ない!』とシュッと手が伸びてきて……(笑)



自分の行動は「相手の生活にも影響を与えること」を意識する

なみさんとちまきさん
――ここまでお話しを伺っていて、「うまくいきすぎじゃない!?」ってくらい順調に思えるんですが、なにか秘訣はあるんですかね? やっぱり二人が気心知れた幼なじみだから?

たしかにそれはあると思います。でも家族や姉妹だったら、こうはなっていない気もしていて。自分の生活圏に他人の影があるというのは、いい意味での緊張感を保つ大事な要素だと思うんです

たしかに。実家にいたころは、よく部屋の電気をつけっぱなしで寝てしまうこともあって、そういう『悪い癖』が出ないか心配でしたが、ルームシェアをしてからは無くなりましたね。サラダの盛り付け一つとっても、一人だったら適当に済ますところを二人だとちょっとだけ彩りを意識してみたり

ちまきさん部屋 ▲ちまきさんのお部屋。部屋に収納がないため、部屋の隣にある納戸を収納代わりに使っているとのこと

わたし、ルームシェアをはじめてから寛容になった気がするんですよ。『それが、なみちゃんのやり方なんだな』と思うようになったし、それを嫌だと言うのは違うよな、と

うんうん。『自分の価値観を相手に押し付けない』のは、ルームシェアをするうえで大事なポイントだと思います。『これ、ここに置いてあるのやだな』と思っても、『これ、ちょっとこっちに移動していい?』と確認を取るとか、言葉遣いに気をつけるとか

なみさん部屋 ▲なみさんのお部屋。二人の部屋は、納戸を挟んで向かい側にあるため、互いの生活音もさほど気にならないという

たしかに気遣いは大事ですね。一緒に暮らしている以上、相手の行動に対してはもちろん、自分の行動一つひとつで相手に影響が及ぶことを意識しておくのは大切だと思います

――なるほど。

自分がもう一人いる感覚で、食器などはどっちが使ったとか関係なく、置いてあれば片づける。逆に相手がしてくれたことにはきちんと『ありがとう』を言うようにしてます

感謝は大事だね!『ゴミ出しありがとう』『洗濯ありがとう』、この一言があるからうまくやれているんじゃないかな

なみさんとちまきさん

さいごに

「ルームシェアをはじめてから家族との関係も良好になった」と話してくれたお二人。相手が幼なじみであってもそうでなくても、「共同生活において大切なのは気遣いと感謝」だと気づいたことで、家族に対しても優しくなれたのだといいます。

すべてが自分の思い通りになるひとり暮らしは、もちろんたのしいし最高。だけど、誰にもなんにも言われない暮らしは、自由気ままな一方で、自分で制御しなければどこまでもだらけてしまいます。

自分の生活のなかに誰かがいる暮らしは、たしかに思い通りになることばかりじゃないかもしれません。だけど、「家にジェリー(ネズミ)がでる」だとか、「ゆでたまごの茹で方が完璧」だとか「チーズ検定直前だから冷蔵庫の中がチーズだらけ」だとか、ルームシェアのアレコレを話すお二人は、終始たのしそうでした。

もちろん、今回の二人のようにうまくいくことばかりではないかもしれません。けれど「気遣いと感謝」も同居させるのを忘れなければ、一軒家ルームシェアにはひとり暮らしよりもずっとずっと充実した生活が待っているのではないでしょうか。
アヒルと桶
取材・執筆:きむらいり
撮影:藤原慶
企画・編集:プレスラボ
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