• twitter
  • facebook
  • instagram

【発見】「部屋掃除」はイベント化すると「宝探し」並みに楽しいことがわかった

小ネタ 2018/4/10
  • twitter
  • line
  • facebook
  • はてブ
今日も今日とて部屋が汚い。

とことん部屋掃除が苦手な私だが、ついに「部屋掃除をしたくなる」とんでもないアイデアを思いついてしまった。

もし掃除する部屋が、「他人の部屋」だったら?

「他人の部屋掃除」。めちゃくちゃ楽しいのではないだろうか。引き出し、押し入れ、ベッドの下。自分の部屋だと面倒なはずの片づけも、フィールドを「他人の部屋」と想定した途端、一気にワクワクしてくる。

そこで今回は、掃除が得意そうな先輩と「他人の部屋掃除」を決行することにした。

この企画によって空前の「他人の部屋掃除」ブームが起こり、「掃除しあいっこマッチングアプリ」などが開発され、面倒見のよさそうな女子大生が腕まくりしながら私の部屋を掃除しに来てくれる未来を信じて。
【お掃除隊】
サノさん顔
サノトモキ(筆者)
ニートに限りなく近いライター。家に遊びに来た友達が3分足らずで帰っていくほど部屋が汚い。
カツセさん顔
カツセマサヒコ
フリーライター。デスクは綺麗なのにデスクトップは汚いタイプ。
きむらさん顔
きむらいり
プレスラボ所属の編集者/ライター。「お母さんっぽい」と、人生で32869回は言われている。


潜入、本日のお掃除部屋

玄関
お掃除隊の朝は早い。8時前には下北沢にある今回の訪問宅にいた。
玄関
今回は、「とにかくモノが溢れかえって仕方ない」という男性宅にお邪魔する。 果たしてどんな部屋なのか、期待に胸を膨らませながらチャイムを押す。

ピンポ~ン
玄関
「……」

あれ……? いないのかな……?



玄関
もう一度ピンポ……

ガチャッ

「あっ」


玄関
玄関
なかむらさん
「はい」

目が合った瞬間、「これは散らかってるわ」と思ってしまった自分が憎い。
今回取材に協力してくれる家主、なかむらしんたろうさんだ。
なかむらしんたろうさん
デザイン会社に勤めるWebディレクター。カメラマンとしても活躍しており、Web業界のみならずやたらと顔の広い人物。
なかむらさん部屋
「君、顔濃いな~」などと小言を言われつつ、早速部屋へ案内してもらう。
他人の家に入るのは、それだけで緊張と興奮が押し寄せるが、できれば死ぬほど散らかっていてほしいと思った。なぜなら「そういう記事」だからだ。


ということで、こちらが今回お掃除する、なかむらさんの部屋である。
なかむらさん部屋
なかむらさん部屋
なかむらさん部屋



よかった~~~~~!!!

ちゃんとゴチャゴチャ散らかってる~~~~~!!!
なかむらさん部屋
銭湯で見かける鍵や
なかむらさん部屋
やけに味のあるウィスキーの空き瓶
なかむらさん部屋
何かやばいものを培養していそうな容器。

「なぜこんなものが?」という疑問が止まらない。発明の父トーマス・エジソンもこんな気持ちだったのだろうか。
一つひとつにツッコみたい気持ちを抑えて、我々はさっそく掃除の準備に取り掛かる。
お掃除隊
三角巾とマスクを着け
お掃除隊
軍手も装着。
お掃除隊
準備万端!!!
なかむらさん
それを見て「張り切ってんな~」という顔をする家主。
お掃除隊
自分で言い出した企画とはいえ、ここまで傍観されるとイラっとするが、だらけきっている家主を脇目に、行動開始!

ちなみに、なかむらさんからは
・「夏服を片付ける」
・「散らばっている小物はジャンルごとに整理する」
の二つは最低限やってほしいというリクエストを受けた。

完全に他力本願なのも違和感を覚えるが、もちろん承諾する。なぜなら「そういう企画」だからだ。


宝探し要素満載の部屋掃除

お掃除隊
ということで、カツセはキッチン周り
お掃除隊
きむらは洋服全般
お掃除隊
サノは棚と雑貨周辺の掃除に取り掛かる。
お掃除隊
片付けているとさまざまなものに遭遇するのが、他人の家の掃除の醍醐味だ。
自分の部屋では絶対に見かけることのない非日常が、当たりまえのようにそこにいる。
なかむらさん部屋
そして、出会いはいつだって突然だ。
お掃除隊
カバの被りものが床に横たわっていることなど、誰が予想できただろう。
踏まれた顔があまりに悲痛だったので、内側から「ごめんよ……」と語りかけた。
お掃除隊
「なにこれくっさ」

当然ゴム臭い。取り扱いも注意である。
なかむらさん部屋
このように、突然動物が出てくるのも心臓によくないし、他にもいないか目を光らせてみる。
なかむらさん部屋
なかむらさん部屋
なかむらさん部屋
いすぎ。

なかむらさんと出会って間もないが、おそらくは来世で動物になりたがっているのだろう。部屋掃除は初対面の深層心理すら読み解くことができるから素敵だ。
なかむらさん部屋
どうにか動物たちを一か所にまとめ、改めて部屋全体を見渡してみると、あらゆるところに遊び心が散りばめられていることがわかる。壁には帽子やお面に……
なかむらさん部屋
友達の作品展のチラシやポスター等が飾られている。
なかむらさん部屋
どことなく「武勇伝・武勇伝♪」と言いたげなマリオもいれば……
なかむらさん部屋
いちいちお茶目なアイテムもたくさんあって、よく見るととにかく楽しい。

この部屋、〝ちょっとした個展″といっても過言ではない。
「部屋は心を映し出す鏡」とも言うが、掃除を通して家主の人柄を感じられるところもまた、「他人の部屋掃除」の面白さなのだと思った。


「捨てられないもの」に性格が出る

なかむらさん部屋 着々と部屋が片付いていく中、どこか寂しげな表情で佇む家主
掃除においては、「何を捨てられないか」も、その人らしさが出るポイントだ。
片付けをする中で、なかむらさんの「捨てられないもの」を大きく二つに分けることができた。

【捨てられないモノ①:複数持っている生活用品】

なかむらさんの自宅には、とにかく「同じもの」がいっぱいある。
なかむらさん部屋
たとえば大量のライター。見事なまでに全て中身が残っている
なかむらさん部屋
大量の電池もある。
使えるかどうかは装填してみてのお楽しみらしい。ちょっとしたロシアンルーレットである。
なかむらさん部屋
ほかにも大量のシャンプー類に
なかむらさん部屋
洗剤・ハンドソープ類。

あとは目薬8個、歯ブラシ3本、爪切り2つ……など、
とにかくおびただしい数の「ダブり生活用品」が検挙された。

家主いわく、「母親がたまに送ってくれる」「買ったことを忘れてまた買っちゃう」とのことだが、それを聞いても「ああ、いるいる。こういう人、よくいる」といった感想しか出てこなかった。


【捨てられないモノ②:思い出グッズ】
なかむらさん部屋
さらに掃除を進めると、リトマス紙が見つかった。

捨てようとしたところ「知り合いからの大切なお土産なので捨てられない」と言われる。
「どこで使うんだ」と思いつつ、ちょっといいなと思ってしまっている自分もいる。
なかむらさん部屋
妹からもらった「オシャかわパンツ」も出てきた。ディズニーキャラクターが描かれたパンツをお兄ちゃんにプレゼントしまくる妹さんと、それを捨てられないお兄ちゃん。大変かわいい。
なかむらさん部屋
個性強めのラインナップの中、ひときわ異彩を放つ「石」もあった。

あ、そのへん、捨ててこっか!

おっ、ほんとですか!  じゃあこのカボチャの置物、捨てちゃいますよ?

うんうん、捨ててこ!

じゃあ手前のオバケの人形も?

捨てていいよ!!

おお!! じゃあこの石も!?

それはダメだよ

なんでだよ。

「わかんだろ?」みたいな口調で言われても困ってしまう。
友人からわざわざ購入したこだわりの石らしいが、もはや基準がわからない。
なかむらさん部屋
ほかにも、「大量に刷られたままほとんど使われていないカード」も発掘された。

このカードは、なんですか?

あ、それ、ミスったやつだ

あ、じゃあ捨てていいですよね?

だめ!

だめ!? なんで!??

はじめて確認ミスした仕事なの。臥薪嘗胆。これを見ることで初心を取り戻すようにしてる

なるほど? この部屋が散らかってる理由がなんとなく見えてきましたよ?

なかむらさん部屋 いかにも捨てられそうな服をお掃除隊から守るなかむらさん
「これは先輩がくれたんだ」と、アイテムに纏わるエピソードを一つひとつ話してくれるなかむらさんは、とにかく「思い出」を大切にしているようだった。この部屋に溢れかえっているのは、単なるゴミではない。主に「思い出グッズ」であり、それらはなかむらさんにとって、大切な宝物なのだ。だからなかなか部屋もきれいにできなかったのだろう。


■片付かない部屋は、ボックスを作って管理する

とはいえ、なんとかして片付けなければ、部屋はいつまでたっても綺麗にならない。
満を持して、片付けられない男との同棲経験を持つきむらが、本領を発揮した。

①ジャンルごとにボックスを作って分ける
なかむらさん部屋
「生活用品」「思い出グッズ」「電子機器」など、ジャンルごとにボックスを作り、そこに次々と小物を放り投げていく。

これが本当に効果的で、部屋の中があっという間に整頓されていった。同じジャンルのものが一堂に集まるので、複数持っているものも一気に可視化されていく。

さらにそこから「捨てる」or「譲る」に仕分けられるため、確実に数量が減っていった。


②写真に残して捨てる
なかむらさん部屋
「思い出ボックス」は1箱までと決めた。
箱に入れるアイテムを選んだら、それ以外のものは写真に撮ってから捨てていく。

「思い出は増えていくから、すべて残していたら本当にキリがない。だったら、写真に撮って画像化して、気軽に振り返られるようにしてあげればいい」と話すきむら。その場にいた全員が「なるほど」とつぶやいた。
なかむらさん部屋
わんさか出てくるパンツから一週間分の「神7」を選び、あとは捨てることにした家主。もともと「オーシャンズ13」くらいあったので、大躍進といえる。


そして掃除はクライマックスヘ

こうしてキレイになっていった、なかむらさんの部屋。
最後に処理するのは、部屋掃除あるある「いつ買ったかわからない食べ物」だ。
なかむらさん部屋
わざわざ賞味期限を手書きでメモしてくれた母親の愛情を、ことごとく踏みにじるように出てきた賞味期限切れの味噌汁。家主は言う。「かあちゃんごめん」
なかむらさん部屋
賞味期限のとこだけシールが剥がされたお菓子も出てきた。もはや確信犯に近い。

あれ? そっちは何?

そっち?

なかむらさん部屋
机の隅に置かれた、謎の錠剤。
なかむらさん部屋
スッ……
なかむらさん部屋
スッ……
なかむらさん部屋
おいしくいただきました。
(このロケから1か月が経ちましたが、いまのところ元気です)
なかむらさん部屋
エネルギー補給もできたので、ラストスパート。
生ゴミを臭いが漏れないよう何重にも袋に入れて処理。
なかむらさん部屋
たまりにたまったゴミ袋を閉じれば……
なかむらさん部屋
なかむらさん部屋
部屋掃除、完了ーーーー!!!!!!!!!!!!
なかむらさん部屋
ここまで散らかっていた部屋が
なかむらさん部屋
丁寧に整理され、秩序を取り戻した。

ここまで、約4時間。
「捨てる」「捨てない」のジャッジをひたすら仰ぎながら、徹底的に片付けを行い、多くのエピソードと共に、なかむらさんの自宅は綺麗になった。

信じられないほどの達成感を噛み締めつつ、僕らは家主に感想を伺ってみる。
なかむらさん部屋
「うん」
なかむらさん
「よくやってくれたと思うよ」
なかむらさん部屋
よかった~~~~!!



おわりに

こうしてお掃除隊による「他人の部屋の大掃除」は終了した。

体験してみた結果、他人の部屋掃除は「リアル宝探し」のような感覚があって本当に楽しかった。部屋にあるものを見て一緒にバカ笑いするのもいいし、部屋から滲み出る人柄を感じて相手のことをもっと好きになることもある。それはきっと、とっても素敵なことだ。

自分の部屋掃除は苦痛だけれど、他人の部屋掃除になると何故か楽しい。

掃除が苦手だったり、どうも片付ける気になれなかったりしている方は、ぜひ友人を呼んで部屋掃除をイベント化してもらいたいと思う。

恥さえ捨ててしまえば、きっと楽しいことばかりだからだ。

おわり


取材・執筆:サノトモキ
撮影:藤原慶
企画・編集:プレスラボ
  • twitter
  • line
  • facebook
  • はてブ
follow me
  • twitter
  • facebook
  • instagram

© Mynavi Corporationマイナビ賃貸