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一人暮らしでうさぎを育てるなら、知っておきたい基礎知識【獣医に聞いたペットの飼い方】

知識 2018/7/20
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もしもペット可の賃貸物件に住むなら……なんて、色々と動物たちとの暮らしを想像する今日このごろ。例えば可愛いうさぎなら、ちょっぴりさみしい一人暮らしを癒してくれる存在になること間違いなしです。

では、うさぎを飼育するには、どのようなことに気をつければよいのでしょうか?
岡野さん顔 うさぎやハムスターなどの診療に力を注いでいらっしゃる、LUNAペットクリニック潮見 院長の岡野祐士先生に、必要なアイテムや、うさぎと暮らす上で気をつけたいことなど、3つのポイントについて伺いました。

うさぎを飼い始めるために必要なアイテムと、選ぶ時のポイントを教えてください

①ケージ
「既製品のケージでよいでしょう。ただし、金網ケージがほとんどなので、前歯の不正咬合(発育や機能など歯に異常をきたすこと)が心配です。ケージをかじってしまう場合、内側にアクリル板などを設置しましょう。また、かじっても大丈夫な塗料で金網ケージが塗ってあれば安心材料になります。

大きさの通常の規格は60cm×50cm×50cm位です。ネザーランドドワーフやミニウサギなどのドワーフタイプはこの大きさでよいでしょう。体重が2.5kgを超えるタイプのうさぎさんは、もう少し大きなケージを選ぶとよいと思います」

②トイレ
「うさぎさんが休めるスペースを確保した上で、ケージの大きさに合わせて選びます。上げ底タイプや、トイレの砂や紙を入れておくタイプなどがありますが、トイレの砂を食べて胃や腸に詰まってしまう病気が多いので、砂タイプは避けたほうがよいかもしれません。トイレの紙は食べても大丈夫だと思いますが、食べすぎには注意してください。それを考えると、上げ底で金網が敷いてあるタイプはそのような心配がなく安心でしょう」

③ラビットフード用フィーダー(食器)
「ラビットフードを入れる入れ物です。プラスチック製や陶器製で、ケージに取り付けるタイプ、置くタイプなどがあります。ひっくり返すことがあるので、取り付けるタイプがよいかも知れませんね」

④牧草用フィーダー(食器)
「木製、プラスチック製、金網製などさまざまなタイプが販売されています」

木製:食べられても安心ですが、破壊される可能性あり。
プラスチック製:洗浄可能で衛生的ですが、かじって食べられる可能性があります。
金網製:洗浄可能で衛生的。かじると不正咬合になる可能性あり。特にぶら下げる丸い金網タイプは注意。食べるたびに揺れて、眼に当たって傷がつくことがあります。

「どれも一長一短なので、うさぎさんの性格に合わせて選びましょう

⑤給水ボトルまたは皿
「ケージに取り付けるボトルタイプと、陶器などのお皿タイプがあります。ケージの大きさやうさぎさんの性格によって選ぶとよいでしょう。ボトルは便利ですが、物によっては水が出にくかったり、水が出すぎて垂れてしまったりするので注意」

⑥ペットシーツ
「トイレの下に敷くタイプや、トイレ以外の床下に敷くタイプの物があります。大きなものをたたんで使用してもOKです」

⑦キャリー
「病院への通院など外出時に使うので、うさぎさんを購入する時には必ず一緒に用意してください。プラスチック製は丈夫でかじられにくいですが、重たいので移動がやや大変です。ポリエステル製はデザイン性がよく軽量ですが、かじって破壊しているのをよく見ます。食べてしまって病気になることも」

⑧かじり木
「フェンス状のものや棒状のものを好みに合わせて使います」

⑨グルーミングのためのケア用品
「シリコン製のブラシやスリッカーブラシ、豚毛ブラシなどです」

⑩食餌(エサ)
「これが一番大事です! うさぎを専門的に診療している獣医にぜひ聞いてみてください。ペットショップでは営利目的のすすめ方になりがちで、病気を起こす原因になりかねません」

●主食
「病院によってさまざまですが、チモシー牧草の一番刈りがベストだと思います! うさぎさんの1日の食餌量を人間が食べるハンバーグ定食に置き換えると、メインディッシュのハンバーグとライス、つまり食餌量全体の80%が牧草ということになりますから、こだわりたいですね。そして牧草は食べ過ぎても太らないので、しっかり与えましょう。なくなったらどんどん足して、切らさないようにしてください。仕事や外出の時間が長い場合、フィーダーは2つ以上設置すると安心ですよ」

●副食
「ラビットフード(ペレット)です。あくまでも副食ですが、牧草よりも好むので、1日の量を制限し少量に留めましょう(目安は体重の2~2.5%)。先程の例えで言うと、ハンバーグ定食の付け合わせの野菜くらいの量と考えてください」

●サプリメント
「毛玉予防の酵素入りサプリメントや乳酸菌サプリメントが市販されていますが、特に必要ありません。あえて与えるなら、かかりつけの獣医さんに相談しましょう」

●野菜
「人間にとっては低カロリーな野菜ですが、草食動物のうさぎさんにとってはビタミン・ミネラルが豊富で、贅沢な食べ物です。あくまでもごほうびとして与えましょう」

●おやつ
「必要ありません。市販のうさぎさん用のビスケットやゼリーなどを与え続けると、将来、奥歯がボロボロになり、抜歯せざるを得なくなってしまいます。どうしても与えたいなら、野菜などをごほうびとして与えることをおすすめします」

⑪その他の必要なアイテム

・ペットヒーターや保冷マット
「基本的にエアコンで室温を一定にしていれば問題ありませんが、心配ならば。ただし、ヒーターのコードやマットの表面をかじって食べないように工夫が必要です」

・尿石を取る液体
「うさぎさんの尿は正常でもカルシウム結晶が多数出てきます。そのため乾燥するとザラザラになって洗っても取れません。この液を吹きかけると、結晶成分が溶解して容易に除去できます

・サークル
ケージから出す時に必要です。コードや毛布、壁紙、網戸などをかじって食べないようにするためです(しっかり飼い主さんが見張っていれば大丈夫)」

・体重計
「定期的に測定することで、健康状態が分かります。肥満でないかどうかの判断もできますよ」
うさぎ
――ケージの掃除はどのくらいの頻度ですべきですか?

「毎日、掃除をするのがおすすめ。というのは、うさぎさんは病気を隠す動物なので、小さな変化を見逃さないためです。排便量、排尿量や色、食餌を完食しているかの確認が掃除時のポイントです。抜け毛の除去も必須ですよ」

一緒に生活する上で知っておいたほうがよいことを教えてください

「まずは寿命について。今のペットのうさぎさんは10歳以上生きます。当院の患者さんでは12~14歳位のうさぎさんが健在で、最高齢記録は15歳9ヶ月です。10歳以下での死亡は病気と考えてよいでしょう。

病気で来院するうさぎさん達の7~8割が、適切でない食餌内容が原因で病気になっていることを知ってください。残念ながら、ペットショップですすめられる食餌やサプリメント、おやつには病気の原因になるものが多くあります。うさぎさんの主食は牧草です。牧草はいまひとつ美味しくないので、ラビットフードばかり食べたがりますが、量を調整して牧草をたくさん食べさせるようにしてください。近年のラビットフードはライフステージ分けされているので、年齢にあわせた食餌を選択しましょう。

また、多くのケージは、床下の掃除が楽なように入口が高くなっています。そこから飛び降りたり飛び上がったりして出入りするため、高齢になると出入口に肢を引っ掛けて骨折などの事故を起こすことがあります。可能な限り、あらかじめ階段やスロープをつけて出入りする習慣をつけておくことをおすすめします。

ケージから出して部屋で散歩させる際は、電化製品のコードなどをかじらないように、毛布や洋服、壁紙、網戸などの異物を食べないように気をつけることが肝心です。ケージから出す時間は、飼い主さんの生活リズムに合わせて考えればよいでしょう。全く出さないのはストレスが蓄積されてかわいそうだと思います。

最後に、繰り返しになりますがうさぎさんは病気を隠す動物。飼い主さんがはっきりと病気とわかるような時にはかなりの重体であることが多いです。そのときすぐに診療してもらえるよう、うさぎさんを迎えたらあらかじめうさぎを専門的に診療している先生を探しておくべきです! 病気になってから探しても間に合いません。健康なうちに、健康診断を兼ねてその先生の所に行って、食餌指導や飼い方指導を受けておくことが大切です。何か変だと思ったら、様子を見ずにすぐに病院へ行きましょう!」
うさぎ
《取材協力》
岡野祐士さん
LUNAペットクリニック潮見 院長
公式サイト http://luna-pet.com/
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